ドローンの目視外飛行承認申請はDIPS2.0で進める|必要書類と通りやすい準備を実務目線で整理!

ドローンの目視外飛行承認申請はDIPS2.0で進める|必要書類と通りやすい準備を実務目線で整理!
ドローンの目視外飛行承認申請はDIPS2.0で進める|必要書類と通りやすい準備を実務目線で整理!
飛行スポット・法規制

ドローンで点検、測量、空撮、巡回、災害調査などを行うとき、機体を直接見続けられない場所まで飛ばす計画になると、まず気になるのが目視外飛行の承認申請です。

目視外飛行は、単に遠くまで飛ばすことだけを指すのではなく、操縦者本人が自分の目で機体の位置や姿勢を常時確認できない状態で飛ばすことまで含まれるため、モニター映像を見ながらの飛行やFPVゴーグルを使う飛行でも注意が必要です。

申請そのものは国土交通省のドローン情報基盤システムで進められますが、画面に沿って入力するだけで承認されるわけではなく、機体登録、操縦者の経験、安全体制、補助者の配置、飛行場所の特定、標準マニュアルの使い方まで整えておく必要があります。

本稿では、ドローンの目視外飛行承認申請について、制度の位置づけ、DIPS2.0での進め方、包括申請と個別申請の違い、承認後に必要な飛行計画通報や飛行日誌まで、初めて申請する人が迷いやすい順番で整理します。

ドローンの目視外飛行承認申請はDIPS2.0で進める

ドローンの目視外飛行承認申請は、原則として国土交通省のDIPS2.0を使ってオンラインで進める手続きです。

目視外飛行は航空法上の特定飛行に関係するため、単に撮影や業務の予定を登録するだけではなく、どの機体を誰がどこでどのように飛ばすのかを、審査側が安全に判断できる形で示す必要があります。

特に初めて申請する場合は、目視外飛行だけを見るのではなく、人口集中地区、夜間飛行、第三者や物件から30m未満の飛行、空港周辺、150m以上の空域など、同時に該当する条件を洗い出すことが大切です。

目視外飛行の意味

目視外飛行とは、操縦者本人が自分の目で無人航空機の位置、姿勢、進行方向、周辺の障害物や人の有無を常時確認できない状態で行う飛行です。

ポイントは、補助者が機体を見ていることや、カメラ映像、モニター、双眼鏡、FPVゴーグルで状況を確認していることだけでは、操縦者本人による目視の範囲内とは扱いにくい点です。

たとえば建物の裏側、林の向こう、橋梁の陰、長い農地の奥、点検対象物の反対面などに機体が入る場合は、距離が極端に長くなくても目視外飛行に該当する可能性があります。

一方で、バッテリー残量やカメラ画角を一時的に確認するためにモニターへ目を移す程度で、機体を継続して自分の目で見続けている飛行は、直ちにすべて目視外になるとは限りません。

申請前には、現場で操縦者が実際にどの位置に立ち、どの瞬間に機体が見えなくなるのかを想像ではなく地形、建物、樹木、構造物の配置から確認しておく必要があります。

承認が必要な場面

ドローンを目視外で飛ばす場合は、一定の例外や条件に該当しない限り、あらかじめ飛行の承認を受ける必要があります。

よくあるのは、屋根点検で機体が建物の反対側に回るケース、ソーラーパネル点検で広い敷地を自動航行するケース、河川や山林の調査で操縦者の視界から外れるケースです。

また、FPVドローンでゴーグルを装着して操縦する場合は、操縦者が機体そのものを直接見ていないため、趣味の飛行であっても航空法上の扱いを確認せずに飛ばすのは危険です。

業務で使う場合は、発注者から撮影許可を得ていても、それは土地や施設の管理上の許可であり、航空法上の承認とは別の話です。

承認が必要か迷うときは、飛行目的ではなく飛行方法に注目し、操縦者本人が機体を常時見られるかどうかを基準に考えると判断しやすくなります。

機体登録の準備

目視外飛行の承認申請に入る前に、航空法の対象となる機体は無人航空機として登録され、登録記号の表示やリモートIDに関する対応が済んでいる必要があります。

DIPS2.0では、機体登録を行ったアカウントと飛行許可承認の申請機能がつながるため、先に機体情報を整えておくと申請画面での選択や紐づけが進めやすくなります。

機体情報では、メーカー名、型式、製造番号、重量、改造の有無、フェールセーフ機能、カメラ装置、通信機能などが審査上の材料になります。

特に目視外飛行では、操縦者が機体を直接見られない場面が生じるため、機体の位置把握、異常時の帰還、電波断絶時の動作、バッテリー低下時の挙動を説明できることが重要です。

中古機体や自作機を使う場合は、カタログ情報だけでは説明が足りないことがあるため、写真、取扱説明書、仕様書、運用限界の資料を事前に集めておくと補正対応の負担を減らせます。

操縦者情報の整理

目視外飛行の承認申請では、誰が操縦するのかを明確にし、その操縦者が安全に飛行できる知識と技能を持っていることを示す必要があります。

DIPS2.0では操縦者情報を登録し、飛行経歴、訓練状況、関係法令の理解、機体ごとの操縦経験などを申請内容に反映させます。

目視外飛行では、機体を見ながら感覚的に操作するだけでは足りず、モニター映像や機体位置情報を見て進路を維持し、異常時に安全な場所へ着陸させる判断が求められます。

国家資格である無人航空機操縦者技能証明を持っている場合でも、申請や承認が必ず不要になるとは限らないため、飛行カテゴリー、機体認証、立入管理措置の有無を組み合わせて判断する必要があります。

申請を急ぐ前に、操縦者ごとに練習記録、飛行時間、使用機体、目視外を想定した訓練内容を整理しておくと、申請書の内容に一貫性が出ます。

飛行目的の書き方

承認申請では、目視外飛行を行う理由が安全上や業務上の必要性として伝わるように、飛行目的を具体的に書くことが大切です。

単に空撮と書くだけでは、なぜ目視外になるのか、なぜ通常の目視内飛行では代替できないのか、どの範囲まで飛ばすのかが分かりにくくなります。

たとえば屋根点検なら、建物の形状により操縦位置から反対面の状態を確認する必要があること、橋梁点検なら構造物の陰に入る箇所があること、農地調査なら広範囲を一定高度で連続撮影する必要があることを説明します。

飛行目的が明確になると、補助者の配置、立入管理、飛行経路、緊急着陸場所、周辺住民への周知などの安全対策も自然に説明しやすくなります。

審査で伝えるべきなのは便利だから目視外で飛ばしたいという希望ではなく、目的を達成するために目視外飛行が必要であり、そのリスクに見合う管理体制を用意しているという筋道です。

補助者の考え方

通常の目視外飛行では、操縦者以外に補助者を配置し、飛行経路周辺の人、車両、障害物、航空機、他の無人航空機などを監視する体制を求められることがあります。

補助者は単にそばに立っている人ではなく、操縦者と連絡を取り、第三者の接近を知らせ、必要に応じて飛行中止や着陸の判断を支える役割を担います。

補助者を置く場合は、人数、配置場所、連絡手段、担当範囲、第三者が入ったときの対応、操縦者への合図の方法まで具体化しておく必要があります。

特に広い現場では、操縦者から遠い場所にいる補助者が無線や携帯電話で連絡することになるため、電波状況や通話不能時の手順も準備しておくと安全性の説明が強くなります。

補助者を配置しない目視外飛行は、通常の包括申請と同じ感覚では扱えない場合があり、飛行場所や日時を特定した個別性の高い申請や、より厳格な立入管理措置が必要になりやすい点に注意が必要です。

包括申請の使いどころ

包括申請は、同一の申請者が一定期間に反復または継続して飛行する場合に、飛行場所や日時を個別に限定しすぎずに申請できる方法です。

目視外飛行も、条件に合う範囲であれば包括申請の対象に含められることがありますが、すべての目視外飛行を包括申請だけで自由に実施できるわけではありません。

国土交通省の無人航空機の飛行許可・承認手続では、飛行場所を特定しない申請で使える標準マニュアルの対象や、場所を特定した申請が必要となる飛行が示されています。

たとえば夜間における目視外飛行、補助者を配置しない目視外飛行、趣味目的の飛行、研究開発目的の飛行などは、場所を特定した申請として扱う必要があるため、包括申請を持っているだけでは足りない場合があります。

包括申請は便利な制度ですが、実際の飛行内容が承認書と飛行マニュアルの範囲を外れていないかを毎回確認する運用が欠かせません。

個別申請が必要な飛行

個別申請は、飛行場所、飛行日時、飛行経路、運航体制、安全対策を具体的に特定して申請する方法です。

目視外飛行で個別申請が必要になりやすいのは、補助者を配置しない飛行、夜間と目視外を組み合わせる飛行、人口集中地区で夜間の目視外を行う飛行、空港周辺や150m以上の空域を含む飛行です。

個別申請では、地図や飛行経路図、離着陸地点、緊急着陸場所、第三者立入管理範囲、補助者配置、周知方法、運航判断基準などを具体的に示す必要があります。

包括申請よりも準備は重くなりますが、現場の実態に合わせて安全対策を説明できるため、難しい飛行ほど個別申請の方が申請内容と運航実態のズレを小さくできます。

目視外飛行で事故やトラブルを防ぐには、どの申請方法が楽かではなく、実際のリスクを審査資料と飛行マニュアルに正しく反映できる方法を選ぶ姿勢が大切です。

申請前に整理する安全要件

ドローンの目視外飛行承認申請でつまずきやすいのは、DIPS2.0の入力方法そのものよりも、入力前に安全要件を十分に整理していないことです。

審査では、目視外という飛行方法によって何が見えにくくなり、どのリスクが増え、そのリスクをどの体制や機能で抑えるのかが見られます。

そのため、申請書を作り始める前に、機体、操縦者、現場、補助者、連絡手段、緊急時対応を一体で整理しておくと、補正指示が出たときにも落ち着いて対応できます。

機体機能の確認

目視外飛行では、操縦者が機体を直接見られない時間が生じるため、機体側の安全機能を具体的に確認することが重要です。

確認したいのは、GNSSによる位置保持、自動帰還、電波断絶時の動作、低バッテリー時の警告や帰還、障害物検知、カメラ映像の安定性、飛行ログの取得可否などです。

確認項目 見たい内容
位置把握 地図表示と高度情報
異常対応 帰還と着陸動作
通信 電波断絶時の挙動
監視 カメラ映像と警告表示
記録 飛行ログの保存

表の項目を満たしていても、現場の地形や構造物で通信が遮られることがあるため、機体性能だけで安全を説明しきれると考えない方が現実的です。

申請では機能名を並べるだけでなく、その機能をどの場面で使い、異常が起きたときに操縦者と補助者がどの判断をするのかまで結びつけて説明すると説得力が高まります。

操縦技量の確認

目視外飛行では、機体を肉眼で見て感覚的に向きや距離を判断する通常の操縦とは違い、モニター映像、地図、テレメトリー情報を見ながら安全に操作する能力が求められます。

訓練では、単に遠くへ飛ばす練習だけでなく、意図した経路の維持、速度管理、緊急停止、手動帰還、通信不安定時の判断、予定外の第三者接近時の中止判断を経験しておくことが有効です。

  • モニター操縦の訓練
  • 自動航行の中断操作
  • 緊急着陸の判断
  • 補助者との連絡練習
  • 飛行ログの確認

これらの訓練内容を操縦者ごとに整理しておくと、申請書で操縦者情報を入力するときに、単なる飛行時間ではなく目視外飛行に対応した技能を説明しやすくなります。

特に複数人で運航する事業者は、代表者だけが経験豊富でも現場で操縦する人が別であれば意味が薄いため、実際の操縦者ごとに訓練状況を確認しておくべきです。

現場リスクの洗い出し

目視外飛行の安全対策は、機体や操縦者の能力だけでなく、現場にどのようなリスクがあるかによって変わります。

住宅地、山林、河川、海岸、工場、橋梁、農地、イベント会場の近くでは、それぞれ第三者の立ち入り方、障害物、電波環境、緊急着陸場所、騒音への配慮が異なります。

現地調査では、飛行経路の直下だけでなく、横風で流された場合の周辺、帰還経路、離着陸地点、補助者の立ち位置、車両や歩行者の動線まで確認します。

また、国土地理院地図、人口集中地区の地図、空港周辺の制限表面、自治体の条例、施設管理者のルールを確認し、航空法以外の制約も見落とさないようにします。

申請書では安全と書くだけでは足りないため、どこにリスクがあり、それをどの配置、標識、連絡、飛行条件で抑えるのかを具体的に言葉にすることが大切です。

DIPS2.0で入力する流れ

DIPS2.0での承認申請は、アカウント作成、機体情報登録、操縦者情報登録、申請書作成、申請先選択、提出、補正対応、許可承認書の受領という流れで進みます。

入力画面は手順化されていますが、目視外飛行の場合は飛行方法の選択、標準マニュアルの選択、飛行場所の特定要否、添付資料の内容で迷いやすくなります。

提出期限は飛行開始予定日の10開庁日前までが目安として案内されていますが、補正や資料追加が発生することを考えると、業務案件ではより余裕を持って準備する方が安全です。

アカウント作成

DIPS2.0を利用するには、まず申請者としてアカウントを作成し、個人で申請するのか企業や団体として申請するのかを正しく選ぶ必要があります。

法人の業務として飛行するのに個人アカウントで進めてしまうと、企業名や担当者情報の扱いで後から整理し直しになることがあります。

  • 個人利用
  • 法人利用
  • 機体登録済みID
  • 操縦者情報
  • 連絡先情報

申請者、使用者、操縦者、機体所有者が同じとは限らないため、誰のアカウントで申請し、誰が許可承認書を管理し、誰が現場で飛行するのかを事前に決めておくと混乱を避けられます。

業務委託でドローンを飛ばす場合は、発注者ではなく実際に飛行させる事業者が申請主体になることが多いため、契約関係と運航責任の整理も同時に必要です。

申請内容の選択

DIPS2.0で新規申請を始めると、飛行の概要、飛行空域、飛行方法、機体、操縦者、飛行マニュアル、添付資料などを順番に入力します。

目視外飛行だけでなく、人口集中地区、夜間、30m未満、危険物輸送、物件投下などが同時に該当する場合は、該当項目を漏らさず選ぶことが重要です。

入力区分 主な確認内容
飛行概要 目的と期間
飛行方法 目視外の有無
飛行空域 DIDや空港周辺
機体 登録機体の選択
操縦者 操縦者の紐づけ
資料 経路図やマニュアル

画面上で選択を誤ると、実際の飛行内容と承認内容がずれてしまい、承認を受けたつもりでも当日の飛行が承認範囲外になるおそれがあります。

入力後は送信前に、現場担当者の飛行計画と申請画面の内容を照合し、飛行方法、飛行場所、飛行期間、機体、操縦者に食い違いがないかを確認することが大切です。

添付資料の整え方

目視外飛行の申請では、入力欄だけでは安全体制を説明しきれない場合があるため、飛行経路図、現場図、補助者配置図、緊急着陸場所、機体写真、取扱説明書の該当箇所などを整理します。

特に個別申請では、どの範囲を飛ぶのか、どこで第三者の立ち入りを管理するのか、補助者がどこを見ているのかが地図上で分かる資料があると審査側も判断しやすくなります。

資料は多ければよいわけではなく、申請内容と関係の薄い資料を大量に添付すると、かえって要点が見えにくくなります。

飛行経路図では、離着陸地点、進行方向、最大高度、操縦者位置、補助者位置、立入管理範囲、緊急着陸候補地を分かりやすく記載するのが基本です。

標準マニュアルを使う場合でも、標準マニュアルの条件から外れる運用をするなら独自マニュアルや追加説明が必要になるため、申請前に自分の飛行が標準の範囲内かを確認しておく必要があります。

承認後に守る運航管理

目視外飛行の承認を受けた後も、承認書を持っているだけで自由に飛ばせるわけではありません。

特定飛行を実施する場合は、飛行計画の通報、飛行日誌の作成、飛行前点検、事故や重大インシデント時の報告、承認条件と飛行マニュアルの遵守が必要になります。

承認申請は入口であり、実際の現場で安全に運航し続けるためには、飛行前、飛行中、飛行後の管理を習慣として定着させることが重要です。

飛行計画の通報

承認を受けた特定飛行を行う場合は、実際の飛行前に飛行計画を通報する必要があります。

飛行計画の通報は、他の無人航空機の飛行計画や飛行禁止空域を把握し、空域の安全を高めるための手続きとして位置づけられます。

  • 飛行日時
  • 飛行場所
  • 飛行高度
  • 操縦者
  • 使用機体
  • 飛行目的

包括申請を取得している場合でも、実際に飛ばす日時と場所が決まったら飛行計画の通報を別途行う運用が必要です。

通報内容と現場の実際の飛行がずれると、事故時の説明や関係機関との連絡に支障が出るため、直前の予定変更があった場合は計画の修正や中止判断も含めて管理します。

飛行日誌の作成

特定飛行では、飛行日誌を作成し、機体の点検、飛行記録、整備記録を残すことが求められます。

飛行日誌は形式的な書類ではなく、同じ機体を継続して安全に使うための履歴であり、トラブル発生時に原因をたどるための重要な記録です。

記録区分 主な内容
日常点検 機体とバッテリー
飛行記録 日時と場所
操縦者 担当者名
整備記録 部品交換や修理
異常記録 警告や不具合

目視外飛行では、通信状態、映像遅延、補助者からの報告、緊急操作の有無なども後から振り返れるようにしておくと、次回の飛行計画の改善に役立ちます。

記録を残していないと、承認を受けていても運航管理が不十分と見られる可能性があるため、飛行後にまとめて思い出すのではなく、その日のうちに記録する体制を作るべきです。

事故時の対応

目視外飛行では、機体が操縦者の視界から外れるため、異常発生時の初動が遅れると被害が広がる可能性があります。

そのため、飛行前に墜落、行方不明、第三者接触、物件損傷、通信途絶、バッテリー異常、航空機接近などを想定し、誰が何を判断するかを決めておく必要があります。

事故や重大インシデントが発生した場合は、救護義務や関係先への報告が必要となるため、DIPS2.0での報告手続きだけでなく、施設管理者、警察、消防、発注者、保険会社への連絡順も整理します。

現場では、操縦者が機体対応に集中している間に、補助者や現場責任者が第三者の安全確保、立入制限、関係者への連絡を行える分担が重要です。

事故対応は起きてから考えるものではなく、申請時の安全体制と同じ延長線上にあるため、緊急時手順をマニュアル化して現場で共有しておくことが承認後の責任ある運航につながります。

申請が通りにくい原因

ドローンの目視外飛行承認申請がスムーズに進まない原因は、制度が難しいことだけではなく、申請内容と実際の飛行計画がかみ合っていないことにあります。

審査側は、飛行させたい気持ちではなく、安全に飛ばせる根拠を確認しているため、目的、場所、経路、機体、操縦者、安全対策のどこかが曖昧だと補正になりやすくなります。

申請前に失敗しやすい点を把握しておくと、DIPS2.0の入力後に何度も修正する手間を減らせます。

飛行範囲が曖昧

目視外飛行の申請で多い失敗は、飛行範囲を広く取りすぎたり、地図上の経路が現場の実態と合っていなかったりすることです。

業務上は予備範囲を持たせたい気持ちがありますが、審査ではどこを飛ぶのかが分からないほど広い範囲は安全対策の妥当性を判断しにくくなります。

曖昧な例 改善の方向
市内一円 対象施設周辺
河川全域 調査区間を明示
工場敷地内 飛行区域を図示
山林周辺 離着陸地点を明示

包括申請で許される範囲と、個別申請で示すべき範囲を混同すると、申請方法そのものが合わなくなることがあります。

特に補助者を配置しない目視外飛行や夜間目視外飛行では、飛行場所を特定する必要が生じやすいため、最初から現場図を作る前提で準備する方が安全です。

安全体制が抽象的

安全に配慮する、周囲を確認する、必要に応じて中止するという表現だけでは、目視外飛行の承認申請では十分な説明になりません。

審査で必要なのは、誰が、どこで、何を見て、どの方法で操縦者に伝え、どの条件になったら中止するのかという運用の具体性です。

  • 補助者の人数
  • 配置場所
  • 連絡手段
  • 立入管理範囲
  • 中止基準
  • 緊急着陸場所

たとえば第三者が近づいた場合に注意すると書くよりも、補助者が歩行者の接近を確認した時点で無線連絡し、操縦者が一時停止または帰還させると書いた方が運用が見えます。

安全体制は申請のために作る文章ではなく、現場で実際に動く人がそのまま使える手順であるべきです。

標準マニュアルの誤解

航空局標準マニュアルは、申請時に活用しやすい資料ですが、標準マニュアルを選べばどのような飛行でも承認されるという意味ではありません。

標準マニュアルには使える飛行の範囲や条件があり、場所を特定しない申請で使えるものと、場所を特定した申請で使うものを混同すると申請内容に不整合が出ます。

たとえば飛行場所を特定しない申請で使える標準マニュアル02は便利ですが、夜間における目視外飛行や補助者を配置しない目視外飛行などは、個別に場所を特定した申請が必要となる場合があります。

また、標準マニュアルに書かれた条件を現場で守れないなら、承認書を持っていても実際の飛行は承認条件から外れるおそれがあります。

申請前には、自分の飛行計画が標準マニュアルの範囲内なのか、独自マニュアルや追加資料が必要なのかを読み合わせることが重要です。

安全な目視外飛行につなげる準備

まとめ
まとめ

ドローンの目視外飛行承認申請は、DIPS2.0の画面入力だけで完結する作業ではなく、機体、操縦者、現場、補助者、飛行経路、緊急対応を一つの運航計画として整える手続きです。

目視外飛行に該当するかどうかを判断するときは、操縦者本人が機体を常時見られるかを軸にし、モニター映像や補助者の視認だけで目視内と考えないようにすることが大切です。

包括申請は反復継続する業務で便利ですが、夜間の目視外飛行、補助者なしの目視外飛行、空港周辺、150m以上の空域、趣味や研究開発目的などでは、場所や日時を特定した個別申請が必要になりやすい点を理解しておく必要があります。

承認後も、飛行計画の通報、飛行日誌、日常点検、事故時の報告、飛行マニュアルの遵守が続くため、申請を通すことだけを目標にせず、現場で再現できる運航管理を作ることが重要です。

最初の申請では迷う項目が多くても、目視外飛行が必要な理由、安全対策の根拠、関係者の役割、承認範囲を丁寧に整理すれば、業務で使える実践的な申請内容に近づけます。

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