ドローン包括申請のやり方|DIPS2.0で迷わず進める流れを整理!

ドローン包括申請のやり方|DIPS2.0で迷わず進める流れを整理!
ドローン包括申請のやり方|DIPS2.0で迷わず進める流れを整理!
飛行スポット・法規制

ドローン包括申請のやり方を調べている人の多くは、DIPS2.0の画面で何を選べばよいのか、個別申請との違いは何なのか、どこまで包括申請で飛ばせるのかが曖昧なまま申請作業を始めようとしているはずです。

包括申請は、同じ申請者が一定期間内に反復して飛行する場合や継続的に飛行する場合に使いやすい申請方法ですが、場所や日時を完全に自由にできる万能な許可ではなく、飛行内容、申請先、標準マニュアル、現地の管理者確認を正しくそろえて初めて安全に使えます。

特に2025年12月以降は、国土交通省の案内でもDIPS2.0でのオンライン申請や審査要領、航空局標準マニュアルの確認が重視されており、過去の記憶や古い申請例だけで入力すると、補正や申請のやり直しにつながる可能性があります。

ここでは、国土交通省の公開情報を前提に、包括申請でできること、DIPS2.0での大きな流れ、事前準備、入力時の考え方、許可後に必要な飛行計画や飛行日誌まで、初めての人でも手順を崩さず進められるように整理します。

ドローン包括申請のやり方

ドローンの包括申請は、まず機体登録とアカウント準備を済ませ、DIPS2.0で機体情報、操縦者情報、飛行目的、飛行空域、飛行方法、飛行マニュアル、申請先を順番に整えて提出する流れで進めます。

大切なのは、画面に表示される項目を単に埋めることではなく、自分が行う飛行が包括申請に向いているか、場所を特定しない申請で足りるか、逆に場所や日時を特定した個別申請が必要かを最初に切り分けることです。

国土交通省は、無人航空機の飛行許可・承認申請について、原則としてDIPS2.0によるオンライン申請を案内しており、申請から補正、許可書の確認までオンラインで進められるため、初回でも全体像を押さえれば自分で作業しやすくなっています。

包括申請は反復飛行向け

包括申請は、特定の一日や一地点だけを飛ばすための申請ではなく、同じ申請者が一定期間内に何度も飛行する場合や、業務として継続的に飛行する場合に向いた申請です。

たとえば不動産撮影、屋根点検、測量の下見、工事現場の進捗確認、農地の状況確認のように、実施場所が毎回変わるものの飛行方法がある程度共通している業務では、包括申請を取っておくことで毎回の許可申請の負担を減らしやすくなります。

ただし、包括申請を取得しても航空法以外の規制、土地所有者や施設管理者の承諾、自治体の条例、小型無人機等飛行禁止法、電波やプライバシーへの配慮が不要になるわけではありません。

したがって、包括申請は飛行の入口を広げる制度として捉え、実際の飛行前には毎回の現地確認、飛行計画の通報、天候判断、第三者の立入管理、安全距離の確保を別途行う前提で使うのが正しい考え方です。

DIPS2.0で進める

現在の飛行許可・承認申請は、国土交通省の飛行許可・承認申請ポータルサイトでも案内されているとおり、DIPS2.0でログインし、登録済みの機体や操縦者の情報を利用しながら申請書を作成する流れが基本です。

画面上では、機体情報の登録、操縦者情報の登録、申請書の作成、申請先への提出、補正対応、許可・承認書の確認という順番で進むため、紙の様式を一から作るよりも手続きの道筋は分かりやすくなっています。

  • DIPS2.0へログイン
  • 機体情報を確認
  • 操縦者情報を登録
  • 申請内容を入力
  • 申請先へ提出
  • 補正に対応
  • 許可書を確認

初回でつまずきやすいのは、申請書入力そのものよりも、事前に登録しておく機体と操縦者の情報が不足している場面なので、申請画面に入る前に登録記号、製造者、型式、リモートID、操縦経験、技能証明の有無、飛行マニュアルの扱いを確認しておくと手戻りを減らせます。

機体登録を先に済ませる

包括申請を進める前に、飛行に使う無人航空機が登録済みであるかを必ず確認します。

国土交通省の無人航空機登録ポータルサイトでは、2022年6月20日以降、無人航空機の登録が義務化され、登録されていない無人航空機を飛行させることはできないと案内されています。

機体登録が済んでいない状態では、飛行許可・承認申請の前提が整わないため、DIPS2.0で所有者情報、使用者情報、機体情報を登録し、登録記号の発行と機体への表示を先に終える必要があります。

また、包括申請では業務用に複数機を使うこともありますが、申請に使う機体が実際に現場で飛ばす機体と一致していないと、許可を受けたつもりでも現場運用が不適切になる恐れがあります。

申請前には、予備機や同型機を含めてどの機体を使うのかを整理し、登録記号、機体名、最大離陸重量、リモートIDの状態、追加基準への適合性を一覧で確認しておくと、DIPS2.0の入力がスムーズになります。

操縦者情報を登録する

包括申請では、誰が操縦するのかも重要な審査対象になるため、DIPS2.0で操縦者情報をあらかじめ登録しておきます。

登録する内容は、氏名や連絡先だけでなく、飛行経験、操縦する機体の種類、技能証明の有無、講習や訓練の状況、安全確認の知識など、飛行の安全性を判断するための情報に関わります。

法人で申請する場合は、申請者である会社と実際の操縦者が異なることも多いため、現場で飛ばす可能性のある人を申請に含めるか、運用上の責任者と操縦者の役割を分けて管理することが大切です。

注意したいのは、包括申請を法人名義で取得しても、登録していない操縦者が自由に飛ばせるわけではないという点です。

申請後に操縦者を追加したい場合は、変更申請や更新時の整理が必要になる場合があるため、業務計画がある程度見えているなら、初回申請時点で操縦者候補を洗い出しておくと後の運用が楽になります。

申請内容を先に決める

DIPS2.0の入力を始める前に、どの空域や飛行方法について許可・承認を求めるのかを決めておく必要があります。

代表的には、人口集中地区の上空、夜間飛行、目視外飛行、人又は物件から30m以上の距離を確保できない飛行などが包括申請で検討されやすい項目ですが、業務内容によっては危険物輸送や物件投下を含めるケースもあります。

整理する項目 確認する内容
飛行目的 撮影、点検、測量など
飛行空域 DID、150m以上、空港周辺など
飛行方法 夜間、目視外、30m未満など
飛行範囲 全国、都道府県、特定場所など
期間 反復飛行の予定期間

最初に欲張って多くの項目を入れすぎると、必要な安全対策や資料が増え、補正対応も複雑になるため、実際に行う飛行に必要な範囲だけを選ぶことが、結果的に早く確実な申請につながります。

飛行マニュアルを理解する

包括申請でよく使われるのが、国土交通省が公開している航空局標準マニュアルです。

特に飛行場所を特定しない申請では、人口集中地区上空、夜間飛行、目視外飛行、人又は物件から30m以上の距離を確保できない飛行、危険物輸送、物件投下などに対応する標準マニュアル02が関係しやすくなります。

ただし、標準マニュアルは添付書類を簡略化するための便利な資料である一方、書かれている条件を守って飛行する義務が生じるため、申請時に名称を入れるだけで終わらせてはいけません。

たとえば、補助者の配置、立入管理、飛行高度、夜間飛行時の灯火、目視外飛行時の監視体制、緊急時の連絡体制など、マニュアルの内容と現場の飛行方法が合っていないと、許可を受けていても安全運航上の問題が残ります。

申請前には無人航空機の飛行許可・承認手続ページで最新の航空局標準マニュアルを確認し、自分の飛行内容に合わない部分がある場合は独自マニュアルや個別申請の必要性も検討します。

申請先を間違えない

包括申請でよくある失敗が、申請内容に対して提出先を誤ることです。

国土交通省の案内では、空港等周辺、緊急用務空域、地上又は水上から150m以上の高さの空域に関する許可申請は東京空港事務所又は関西空港事務所が申請先になり、それ以外のカテゴリーIIに関する申請は東京航空局又は大阪航空局が申請先になります。

飛行内容 主な申請先
空港等周辺 東京空港事務所又は関西空港事務所
150m以上の空域 東京空港事務所又は関西空港事務所
緊急用務空域 東京空港事務所又は関西空港事務所
DIDや夜間など 東京航空局又は大阪航空局
全国の包括申請 申請者の住所を管轄する官署

申請先の判断を誤ると、補正指示や差し戻しによって飛行予定に間に合わないことがあるため、DIPS2.0の選択だけに頼らず、公式ページの申請先表と自分の飛行内容を照合してから提出するのが安全です。

10開庁日前より早く出す

飛行許可・承認申請は、飛行開始予定日の少なくとも10開庁日前までに提出するよう国土交通省が案内しています。

ただし、10開庁日はあくまで最低限の目安であり、土日祝日を除くうえ、申請内容に不備があれば補正対応にさらに時間がかかるため、初回の包括申請では3〜4週間程度の余裕を見て準備するのが現実的です。

特に法人案件では、顧客との撮影日、現場入場日、道路使用や施設管理者との調整、保険証券の確認、操縦者の勤務予定などが重なるため、許可が下りてから現場準備を始めるのでは遅くなりがちです。

申請作業は、飛行日が決まってから慌てて行うものではなく、業務でドローンを継続利用すると決めた段階で前倒しして進めるほうが、補正や制度変更にも対応しやすくなります。

許可書が発行されたら、期間、飛行の範囲、許可・承認を受けた飛行方法、付された条件を必ず読み、現場スタッフにも共有してから運用を開始します。

許可後の手続きも残る

包括申請の許可・承認書を取得しても、それだけで当日の飛行準備がすべて完了するわけではありません。

実際に飛行する前には、DIPS2.0で飛行計画を通報し、飛行場所が緊急用務空域に指定されていないか、人口集中地区や空港周辺に該当しないか、第三者の立入を管理できるか、気象条件に問題がないかを確認する必要があります。

また、飛行日誌の作成、飛行前点検、飛行後点検、事故や重大インシデントが発生した場合の報告、土地や施設の管理者への連絡など、許可後に行うべき実務は多く残ります。

包括申請は、申請のたびに許可を取り直す負担を減らす仕組みですが、現場ごとの安全判断を省略する仕組みではないため、許可書を受け取った後の運用ルールを社内やチームで整えることが重要です。

包括申請で申請できる飛行を見極める

包括申請を使うかどうかは、飛行の回数だけでなく、飛行場所、飛行方法、目的、リスクの大きさによって判断します。

場所を特定しない包括申請で扱いやすい飛行もあれば、国土交通省の案内上、場所を特定した申請が必要になる飛行や、場所に加えて日時の特定が必要になる飛行もあります。

最初にこの見極めをしないままDIPS2.0へ入力すると、後半で申請内容の作り直しになりやすいため、申請書の作成前に自分の飛行を分類しておくことが大切です。

対象にしやすい飛行

包括申請の対象にしやすいのは、反復性があり、飛行方法がある程度定型化でき、標準マニュアルに沿った安全対策を実施しやすい飛行です。

たとえば、日中の建物外観撮影、工事現場の記録撮影、屋根や外壁の点検、土地や農地の状況確認などは、飛行場所が変わっても、補助者配置や立入管理、飛行高度、緊急時対応を共通ルール化しやすい傾向があります。

  • 不動産や建築物の撮影
  • 屋根や外壁の点検
  • 工事現場の進捗確認
  • 農地や山林の状況確認
  • 測量前の現地確認
  • 企業の広報素材撮影

ただし、同じ撮影や点検でも、夜間に飛ばす、目視外で飛ばす、人が集まる場所の上空を飛ばす、空港周辺に近い場所で飛ばすなどの条件が加わると、必要な申請や調整が変わるため、業務名だけで包括申請にできると判断しないことが大切です。

個別申請が必要な飛行

包括申請では扱いにくい、又は場所を特定した申請が必要になる飛行もあります。

国土交通省は、飛行場所を特定しない申請で標準マニュアル02を使える範囲を案内する一方で、空港等周辺、150m以上、人又は家屋の密集している地域の上空での夜間飛行、夜間における目視外飛行、補助者を配置しない目視外飛行、趣味目的、研究開発目的などは場所を特定した申請が必要になると示しています。

飛行内容 注意点
空港等周辺 管理者や管制機関との調整が必要
150m以上 管制機関との事前調整が必要
DID上空の夜間 場所を特定した申請が必要
夜間の目視外 場所を特定した申請が必要
催し場所上空 場所と日時の特定が必要
補助者なし目視外 要件確認が重くなる

包括申請を持っているから個別申請が不要だと考えると危険なので、通常の撮影案件から少しでも条件が外れる場合は、公式資料の該当箇所を確認し、必要に応じて場所や日時を特定した申請に切り替えます。

航空法以外も確認する

包括申請で見落とされやすいのが、航空法上の許可・承認と、その他の飛行可否が別問題であることです。

国土交通省も、航空法令のほか、小型無人機等飛行禁止法、地方公共団体が定める条例、関係法令を遵守するよう案内しており、飛行許可・承認を受けても、飛行希望地域でドローンを飛ばせるかは別途確認が必要です。

たとえば、国の重要施設、対象空港の周辺、自治体が管理する公園、河川、港湾、文化財、学校、私有地、商業施設では、航空法とは別に管理者の承諾や届出が必要になることがあります。

包括申請は、あくまで航空法上の特定飛行に関する許可・承認を一定範囲でまとめて受けるものなので、現地の管理者確認を省略したい人には向いていません。

実務では、飛行前チェック表に、航空法、DID、空港周辺、緊急用務空域、土地管理者、条例、電波、プライバシー、保険、天候を入れておくと、許可後の抜け漏れを防ぎやすくなります。

DIPS2.0に入力する内容を準備する

DIPS2.0の申請画面に入る前に、入力する情報を手元で整理しておくと、途中で資料を探したり、判断に迷ったりする時間を減らせます。

特に初回申請では、アカウント区分、機体情報、操縦者情報、飛行内容、添付書類、標準マニュアルの選択がつながっているため、どれか一つの準備が不足すると申請全体が進みにくくなります。

ここでは、DIPS2.0へ入力する前に確認しておきたい情報を、申請者、機体、操縦者の三つに分けて整理します。

アカウント区分を決める

DIPS2.0では、個人で使うのか、企業や団体として使うのかによってアカウントの考え方が変わります。

国土交通省の案内では、企業や法人として申請する場合は個人ではなく企業・団体を選択してアカウントを開設するよう注意されています。

個人事業主が自分の撮影案件で使う場合と、法人が社員に操縦させる場合では、申請者、操縦者、管理責任者、許可書の保管方法、顧客への説明責任が変わります。

後から名義を変える前提で適当にアカウントを作ると、機体登録や操縦者情報との整合性が崩れやすいため、最初に誰の責任で飛ばすのかを明確にしてからDIPS2.0へ登録します。

法人運用では、ログインIDやパスワードを担当者個人だけが把握している状態もリスクになるため、社内の権限管理、退職時の引き継ぎ、許可書や飛行日誌の保管場所まで決めておくと安全です。

機体情報をそろえる

機体情報は、DIPS2.0の申請で何度も参照される基本情報です。

登録記号や製造者、型式、機体の種類、改造の有無、リモートIDの状態、最大離陸重量、使用するバッテリーや装備品の扱いを整理しておくと、申請書の入力だけでなく、現場での機体管理もしやすくなります。

準備する情報 確認する理由
登録記号 登録済み機体の特定
製造者と型式 機体識別のため
リモートID 登録制度への対応確認
改造の有無 安全性判断のため
機体重量 制度上の扱い確認
使用目的 申請内容との整合

特に、申請時に登録した機体と実際に飛ばす機体が違う、予備機を申請に入れていない、改造や追加装備を反映していないといったミスは現場で問題になりやすいため、機体ごとの管理台帳を作ってからDIPS2.0へ入力すると安心です。

操縦者の実績を整理する

操縦者情報では、誰がどの機体を扱えるのか、どの飛行方法に対応できるのかを説明できる状態にしておく必要があります。

技能証明や民間講習の受講歴がある場合でも、それだけで包括申請の安全対策がすべて満たされるわけではないため、実際の飛行経験、夜間飛行や目視外飛行の訓練、安全確認の理解を整理します。

  • 操縦者の氏名
  • 操縦経験の概要
  • 扱える機体の種類
  • 技能証明の有無
  • 講習受講の状況
  • 夜間や目視外の訓練
  • 緊急時対応の理解

法人で複数人が操縦する場合は、誰がどの案件を担当できるかを申請前に決めておくと、許可後に未登録の操縦者が現場に出るような運用ミスを避けられます。

操縦者の情報は、申請を通すためだけでなく、安全な運航体制を証明するための情報なので、飛行日誌や教育記録とつなげて継続的に管理することが重要です。

申請後にやるべき運用

包括申請は、許可・承認書を取得した時点で終わりではなく、むしろそこから毎回の飛行管理が始まります。

許可書に記載された範囲と条件を守り、飛行計画の通報、飛行前点検、飛行日誌、現地確認、関係者への連絡を行うことで、初めて包括申請を安全に活用できます。

ここでは、許可後に忘れやすい実務を、飛行計画、記録、変更や更新の三つに分けて確認します。

飛行計画を通報する

無人航空機の飛行では、許可・承認を取得した後でも、実際に飛行する前に飛行計画の通報が必要になる場面があります。

DIPS2.0の飛行計画通報機能を利用すると、他の無人航空機の飛行計画や飛行禁止空域の確認にも役立つため、包括申請で複数の現場を回る場合ほど習慣化しておくべき作業です。

  • 飛行日時
  • 飛行場所
  • 飛行目的
  • 操縦者
  • 使用機体
  • 飛行高度
  • 緊急連絡先

飛行計画を通報したからといって現地の安全確認が不要になるわけではありませんが、他の飛行や空域情報を確認する行為そのものが、衝突防止や関係者調整の第一歩になります。

特に現場が急に変わる業務では、営業担当や現場監督が日時だけを決め、操縦者が直前に知る運用になりがちなので、通報の担当者と締切を社内ルールとして決めておくと抜け漏れを防げます。

飛行日誌を残す

包括申請で継続的に飛ばすなら、飛行日誌の作成と保管は欠かせません。

飛行日誌は、いつ、どこで、誰が、どの機体を使い、どのような点検を行い、どのような飛行をしたのかを後から説明するための記録です。

万が一の事故やトラブルが起きたとき、飛行前点検を実施していたか、天候判断が適切だったか、許可条件に沿っていたかを確認できなければ、社内管理や顧客説明の面でも大きなリスクになります。

DIPS2.0でできる手続きが多い一方で、日々の点検記録や飛行記録は運航者側で管理する実務が残るため、エクセル、クラウド台帳、専用アプリなどを使って、飛行前後にその場で記録する運用を作るのが現実的です。

記録は後でまとめて書くほど曖昧になるため、バッテリー交換、異常の有無、ヒヤリハット、気象変化、関係者への連絡結果まで、短いメモでも残す習慣が安全管理の質を上げます。

変更と更新を管理する

包括申請の許可期間中に、機体、操縦者、飛行内容、申請者情報、使用するマニュアルなどが変わることがあります。

変更があるのに古い許可内容のまま飛ばすと、許可を受けた範囲から外れる恐れがあるため、変更申請や新規申請、更新申請が必要かを都度確認します。

変化した内容 確認する対応
機体を追加 変更申請の要否
操縦者を追加 登録と申請内容の更新
飛行方法を追加 新たな承認の要否
目的が変わる 申請内容との整合
期間が切れる 更新申請の準備
制度が変わる 最新資料の確認

特に航空局標準マニュアルや審査要領は更新されることがあるため、前回の申請をそのまま複製すればよいと考えず、更新時には公式ページで最新の資料を読み直すことが重要です。

よくある不備と失敗を避ける

包括申請の不備は、DIPS2.0の操作ミスだけで起きるのではなく、申請前の判断不足や現場運用の想定不足から起きることが多いです。

申請先の誤り、飛行方法の選択漏れ、マニュアルの理解不足、日程の余裕不足、管理者承諾の未確認は、初回申請で特に目立ちやすい失敗です。

ここでは、補正ややり直しを減らすために、申請前の段階で避けたいポイントを具体的に整理します。

申請先の誤りを防ぐ

申請先を間違えると、申請内容が正しくても補正や差し戻しになり、飛行予定に影響する可能性があります。

特に全国包括申請、空港周辺を含む案件、150m以上の飛行、DIDでの一般的な撮影などは、似ているようで申請先の考え方が異なるため、DIPS2.0の入力前に分けて考える必要があります。

よくある誤り 防ぐ方法
全国包括の管轄を誤る 申請者住所で確認
空港周辺を通常申請にする 空港事務所を確認
150m以上を見落とす 高度計画を先に整理
複数地域を混同する 管轄区域を確認
個別申請対象を包括に入れる 標準マニュアルを確認

申請先の確認は、申請書を作った後ではなく、飛行内容を整理する最初の段階で行うと、後から大きく作り直すリスクを減らせます。

不安な場合は、公式ページの申請先表、管轄する地方航空局や空港事務所の案内、飛行場所の空域情報を照合し、案件ごとに申請先をメモとして残しておくと社内共有もしやすくなります。

マニュアル未理解を避ける

包括申請で標準マニュアルを使う場合、申請画面で名称を選ぶだけでは不十分です。

標準マニュアルには、飛行前確認、補助者、立入管理、夜間飛行、目視外飛行、事故時の連絡、風速や天候の判断など、実際の運航で守るべき内容が含まれています。

内容を読まずに申請すると、許可書は取れても現場でマニュアルの条件を守れず、結果として許可条件から外れた飛行になる恐れがあります。

たとえば、目視外飛行の承認を受けたつもりでも、補助者の配置や監視体制を現場で整えられなければ、安全対策として不十分です。

標準マニュアルは申請書の添付資料を簡略化するための便利な仕組みですが、同時に運航ルールそのものでもあるため、操縦者だけでなく、営業担当、現場責任者、補助者も共有しておく必要があります。

余裕のない日程を避ける

包括申請を急いで出す人ほど、補正や確認に対応する時間を見込んでいないことが多いです。

国土交通省は少なくとも10開庁日前の提出を案内していますが、初回申請では機体情報や操縦者情報の不足、申請先の迷い、添付資料の確認、補正対応が発生しやすいため、もっと早く始めるほうが安全です。

  • 初回は3〜4週間前に準備
  • 機体登録を先に完了
  • 操縦者情報を先に登録
  • 標準マニュアルを事前確認
  • 現地管理者へ早めに連絡
  • 補正対応日を確保

撮影日や点検日が先に決まっている場合、許可が間に合わなければ案件そのものを延期する必要が出るため、顧客との契約や見積りの段階で、許可取得と現地調整に必要な期間を説明しておくことも重要です。

包括申請は一度取得すれば一定期間の運用に使いやすいので、案件が決まってから慌てるよりも、継続的にドローン業務を行う予定がある時点で先に準備するほうが失敗を減らせます。

安全に続けるための要点

まとめ
まとめ

ドローン包括申請のやり方で最も大切なのは、DIPS2.0の画面操作を覚えることだけではなく、自分の飛行が包括申請に向いているのか、場所を特定しない申請で足りるのか、個別申請が必要なのかを最初に見極めることです。

実際の流れは、機体登録、操縦者情報の登録、飛行内容の整理、標準マニュアルの確認、申請先の選択、DIPS2.0での申請、補正対応、許可書の確認、飛行計画の通報、飛行日誌の作成という順番で進めると整理しやすくなります。

包括申請を取得しても、空港周辺、150m以上、催し場所上空、夜間の目視外、補助者なし目視外、条例や施設管理者のルールなど、別途確認や個別申請が必要になる場面は残ります。

そのため、許可書を持っていることをゴールにせず、飛行ごとに空域、現地管理者、天候、第三者の立入、保険、緊急用務空域、飛行計画、飛行日誌を確認する運用を作ることが、業務でドローンを安全に使い続けるための実務上の要点です。

初回は時間がかかっても、申請内容、機体台帳、操縦者台帳、現場チェック表を一度整えておけば、更新や変更申請、次の案件の準備が楽になるため、包括申請は単なる許可取得ではなく、継続運用の仕組み作りとして取り組むのがよいでしょう。

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