富士山のドローン撮影を考えたとき、多くの人は「絶景だから空から撮ればきれいだろう」と想像します。
しかし実際には、富士山そのものの山域、登山道、五合目周辺、都市公園、湖畔、河川敷、神社仏閣の周辺などで、それぞれ確認先もルールも異なります。
しかも、航空法だけを見て準備したつもりでも、土地所有者や施設管理者の禁止、自然公園内での配慮事項、観光地の混雑、登山者や観光客への安全確保といった別の条件で飛ばせないケースが少なくありません。
富士山では特に、山頂側に近づくほど「飛ばせるかどうか」よりも「そもそも飛ばす前提で考えないほうがよい場所」が多く、許可が取れそうに見える場面でも、現地の状況によって断られることがあります。
一方で、富士山を背景にした空撮まで完全に不可能というわけではなく、山の外側にある周辺エリアで、管理者確認、必要書類、飛行計画、安全体制を整えたうえで撮影可能性を検討できる場所もあります。
つまり大事なのは、「富士山で飛ばす」という曖昧な考え方をやめて、「どの土地で離着陸し、どの空域を、どんな目的で、誰の許可を得て使うのか」を細かく分解して判断することです。
このページでは、富士山でドローン撮影をしたい人に向けて、原則として押さえるべき禁止・制限の考え方、確認すべき窓口、撮れる可能性がある周辺エリアの探し方、申請前に整理したい実務、当日の安全運用までを順番にまとめます。
観光のついでに軽く飛ばしたい個人ユーザーにも、作品撮りや案件撮影を想定する制作者にも役立つように、誤解しやすい点と現地で止められやすいポイントを中心に整理していきます。
富士山でドローン撮影は原則どこでも自由にできない

まず結論から言うと、富士山のドローン撮影は「富士山の近くなら自由に飛ばせる」という理解では進めないほうが安全です。
航空法上の条件を満たすかどうかだけでなく、山域の禁止、土地所有者の意向、都市公園や河川敷の使用条件、観光地としての混雑状況、自然環境への配慮が重なるためです。
とくに富士山は世界的な観光地であり、登山者、参拝者、宿泊者、観光客、車両、自然保護の観点が同時に存在するので、一般的な空撮スポットより慎重に判断する必要があります。
山頂側や登山ルートは気軽に飛ばす場所ではない
富士山の山頂側や登山ルート周辺は、景観として魅力的であるほど、実際にはドローン運用の難易度が高いエリアです。
富士登山オフィシャルサイトでは、富士山の八合五勺以上について土地所有者である富士山本宮浅間大社によりドローン使用が禁止されている旨が案内されており、少なくとも山頂付近を一般的な撮影候補として考えるのは適切ではありません。
加えて、富士山上空では強風や乱気流が起きやすく、操縦者が平地の感覚で飛ばすと、姿勢制御の乱れ、バッテリー消耗の増加、帰還失敗、墜落の危険が一気に高まります。
標高が上がるほど人命への影響も大きくなり、機体の紛失や接触が他の登山者の重大事故につながりかねないため、「画がいいから飛ばしたい」という発想より「事故を起こしたときの重さ」で判断するべきです。
富士山そのものを空から押さえたいなら、山の内部へ入る発想ではなく、山外の管理可能な地点から富士山を背景に撮る発想へ切り替えたほうが現実的です。
航空法だけ守っても飛ばせるとは限らない
ドローン運用では航空法がまず注目されますが、富士山周辺ではそれだけで可否を判断すると失敗しやすくなります。
国土交通省は100g以上の無人航空機を屋外で飛行させる場合の機体登録や、特定飛行に該当する空域・方法での許可承認手続を案内しており、法的な入口としてはここが基本です。
ただし、国の手続が整っていても、離着陸場所の土地所有者や施設管理者が禁止していれば、現地では飛ばせません。
富士山周辺では、公園は市町村、湖畔や河川敷は県や町、登山道や山域は別の管理主体、神社仏閣は宗教法人や個別管理者というように窓口が分かれているため、航空法の確認と土地管理者確認は必ずセットで考える必要があります。
「国の申請が通っているから現地でも大丈夫」という理解は危険で、現場で最も止められやすいのは、まさにこの思い込みです。
富士山は観光地の混雑が大きな制約になる
富士山周辺の人気スポットでは、純粋な法規制以上に、観光客の密度そのものが飛行可否に直結します。
たとえば新倉山浅間公園のような代表的な眺望地点は、時間帯や季節によって人の流れが絶えず、離着陸や安全確保の余地がほとんどありません。
人や物件との距離確保、立入管理、補助者配置、見物客の誘導が現実的にできない場所では、書類上の条件以前に運用として成立しません。
さらに、混雑地ではドローンそのものへの不安感が強く、苦情や通報につながりやすいため、無理に飛ばすと撮影以前にトラブル対応で終わる可能性があります。
富士山周辺で撮影を成立させたいなら、有名スポットのど真ん中ではなく、管理者確認ができ、利用者密度をコントロールしやすい場所を選ぶことが重要です。
国立公園内では自然保護と利用者配慮も外せない
富士山は富士箱根伊豆国立公園に関わるエリアを含むため、自然環境への配慮も重要な判断材料になります。
環境省は国立公園内でのドローン使用について、自然公園法上の許可申請や届出が不要な場合でも、土地管理者や所有者への確認、利用者集中場所での使用回避、希少な野生生物への配慮を求めています。
つまり、法律の条文だけで白黒を付けるのではなく、その場所で飛ばすこと自体が公園利用や自然保護に適しているかが問われるということです。
富士山周辺では、展望地、歩道、園地、宿泊施設周辺、営巣の可能性がある場所など、飛ばさないほうが望ましい条件が重なる場面も多く、企画段階から候補地を絞り直す必要があります。
画づくりを優先しすぎるより、保護と安全に配慮した場所選定こそが、結果的に撮影の成功率を上げます。
公園や湖畔は見た目が開けていても自由空間ではない
富士山がきれいに見える場所として候補に上がりやすいのが、公園、湖畔、河川敷、広場です。
しかし、開けて見えるからといって自由に使えるわけではなく、実際には占用や撮影許可、管理者確認が必要な場所が多くあります。
富士河口湖町の都市公園案内では、都市公園内での無人航空機飛行は機体の形態にかかわらず禁止とされている一方で、別ページでは長崎公園に限り条件付きで使用案内が示されており、同じ町内でも場所によって扱いが異なります。
また、山中湖・河口湖・西湖・精進湖・本栖湖の湖畔や河川敷の撮影では、山梨県や町の手続案内が用意されており、撮影予定のかなり前から申請書類をそろえる前提になっています。
見た目の広さではなく、「誰がその場所を管理しているか」を先に確認する姿勢が欠かせません。
私的撮影と商用撮影では要求される整理が変わる
富士山周辺でのドローン撮影は、個人の趣味であっても安全配慮は必要ですが、商用撮影や対外公開を伴う案件では確認すべき内容が一段増えます。
富士登山オフィシャルサイトでも、商業目的でのロケや撮影は関係行政機関へ事前に問い合わせるよう案内されています。
さらに、山梨県の県有林案内では、登山道等での私的な撮影と、ブログやSNS投稿など私的利用に当たらないケースの区別に触れており、撮影目的の整理が軽く見られていないことが分かります。
制作会社案件、観光PR、宿泊施設の素材、YouTube収益化動画、SNS広告素材などは、本人が「趣味の延長」と感じていても、管理者側からは私的撮影として扱われない可能性があります。
企画段階で用途を明確にしないまま相談すると、あとで説明が食い違って許可取得が難しくなるため、最初から公開媒体と利用範囲を整理しておくことが大切です。
富士山を撮るなら山の中ではなく山を外から撮る発想が有効
富士山でのドローン撮影を成功させたい人ほど、「富士山の上に入る」発想から離れたほうがうまくいきます。
理由は、山の内部へ入るほど危険性、混雑、権利関係、自然保護配慮が重なり、自由度が急激に下がるからです。
一方で、富士山を遠景または中景で捉えられる周辺エリアなら、離着陸地点の管理確認や安全体制を組みやすく、撮影の実現可能性が上がります。
実際に、富士山の魅力は山体の全景、湖面反射、町並みとの対比、朝夕の光、雲の流れによって引き出されることが多く、必ずしも山の斜面に近づく必要はありません。
「どこまで近づけるか」ではなく「どこからなら安全に美しく見せられるか」という発想に切り替えることが、富士山空撮の第一歩です。
許可の考え方を分けると確認漏れを防ぎやすい

富士山周辺の撮影で迷いやすいのは、確認先が多く、しかもそれぞれ役割が違うことです。
そこで実務では、航空法、機体登録、離着陸場所、土地管理者、自然公園配慮、撮影目的、現地安全管理の六つに分解して考えると整理しやすくなります。
一つの窓口で全部完結することはほぼないので、何を誰に確認するのかを先に表に落とすのが効果的です。
まずは国のルールで自分の飛行が特定飛行かを整理する
最初に確認したいのは、国土交通省の制度上、自分の飛行がどの区分に当たるのかです。
100g以上の機体は登録が必要で、特定の空域や方法で飛ばす場合には、機体認証や技能証明の有無など条件に応じて飛行許可・承認が必要になります。
富士山周辺で想定されやすい論点は、人口集中地区、夜間飛行、目視外飛行、人や物件から30m未満、催し場所上空などで、観光地撮影では複数が重なりやすい点です。
そのため、「朝焼けを撮りたい」「観光客が少ない時間に飛ばしたい」「被写体から少し寄りたい」といった希望があるだけで、必要手続が変わることがあります。
確認先としては国土交通省の無人航空機飛行許可・承認ポータルとDIPS2.0が基本になります。
管理者確認は次の順で進めると抜けにくい
現地確認では、許可を一か所で取ろうとするより、場所の種類ごとに順番を決めて当たるほうが失敗しません。
富士山周辺では、候補地によって町、市、県、環境省、神社、観光協会、フィルムコミッション、民間施設管理者などが関わります。
- 離着陸する土地の所有者または管理者
- 周辺施設の管理者
- 河川敷や湖畔なら県や町の担当部署
- 公園なら市町村の公園担当課
- 国立公園区域なら環境省の関連事務所案内
- 神社仏閣や私有地なら個別管理者
この順で確認すると、「空域はよいのに離着陸が不可」「撮影は可でも発着が不可」といった見落としを減らせます。
富士山のような複合エリアでは、飛行経路よりも先に発着場所の許可で止まることが多いので、候補地選びの早い段階で当たるのがポイントです。
確認先の役割を表にすると申請準備が進めやすい
実際の準備では、窓口名だけを並べても混乱しやすいので、誰が何を判断するのかを整理しておくと楽になります。
下の表は、富士山周辺でよく出てくる確認先の考え方を簡潔にまとめたものです。
| 確認先の種類 | 主に確認する内容 |
|---|---|
| 国土交通省 | 機体登録、特定飛行、DIPSでの申請要否 |
| 市町村の公園担当 | 公園内飛行の可否、占用、撮影許可 |
| 県の河川・湖畔担当 | 河川敷や湖畔利用、撮影申請、占用条件 |
| 環境省関連案内 | 国立公園内の配慮事項、地域ルール確認 |
| 神社仏閣・私有地管理者 | 敷地上空や発着の可否、撮影条件 |
| 観光協会・フィルムコミッション | ロケ調整、提出書類、安全計画の案内 |
この整理を先にしておくと、電話やメールの内容も具体的になり、管理者側にとっても判断しやすい相談になります。
単に「富士山を撮りたいのですが飛ばせますか」と聞くより、「山中湖畔のどの区画を離着陸地点にし、何時から何時まで、補助者何名で、公開用途は何か」を示したほうが前に進みやすいです。
撮れる可能性があるのは富士山周辺の管理可能な場所

富士山のドローン撮影で現実的なのは、山体そのものへ入り込むことより、周辺の管理可能な場所から富士山を背景に撮る方法です。
ただし、周辺エリアであっても一律に飛ばせるわけではなく、同じ湖でも岸ごとに管理主体が違うことがあります。
ここでは、候補地を考えるときに押さえたい方向性を整理します。
湖畔や河川敷は申請前提で考えると動きやすい
富士五湖周辺は、富士山の全景を取りやすいことから真っ先に候補になりますが、実務上は「良さそうな空き地」ではなく「管理された場所」と理解したほうが安全です。
山梨県は山中湖・河口湖・西湖・精進湖・本栖湖の湖畔や河川敷での撮影に関する案内を出しており、申請から許可まで数日を要し、撮影予定日の10日前までの提出を求める例もあります。
また、山中湖フィルムコミッションは、ドローン飛行時に飛行承認書や安全計画書、飛行ルート資料、場合によっては河川敷手続が必要になる旨を案内しています。
つまり、富士五湖で空いていそうな場所を見つけて当日飛ばすやり方ではなく、候補地を決めたら事前相談と書類準備を前提に進めるべきです。
手間は増えますが、その分、撮影当日に現場で止められるリスクを大きく減らせます。
公園は原則禁止を基準に例外を探すほうが安全
富士山が見える公園は数多くありますが、ドローン運用では「公園だから広い」という発想を捨てたほうがよいです。
富士吉田市は公園内でのドローン使用はできないと案内しており、富士河口湖町も都市公園内では無人航空機飛行を禁止と明記しています。
その一方で、富士河口湖町の長崎公園のように、限定的に使用案内が設けられている場所もあり、例外はあっても広く自由というわけではありません。
- 人気観光公園は基本的に難しい
- 人の往来が多い場所は特に不向き
- 自治体ページの個別案内確認が必須
- 例外運用があっても条件確認が必要
- 200g未満でも禁止される場合がある
実務感覚としては、公園は原則厳しい場所と考え、個別ページや担当課で明確な使用案内が見つかった場合だけ検討する流れが現実的です。
「富士山が見える場所」と「飛ばせる場所」は一致しない
空撮初心者ほど、「見晴らしのよい有名スポット」から探しがちですが、富士山周辺では撮影映えと運用適性が一致しないことがよくあります。
展望デッキ、神社の境内、遊歩道沿い、展望公園、宿泊施設周辺は、写真を撮るには魅力的でも、離着陸や第三者距離の確保が難しく、そもそも管理者が禁止している場合があります。
逆に、画として地味に見える広い管理地や、許可調整しやすいロケ地のほうが、飛行経路の自由度や安全管理のしやすさで優位になることがあります。
富士山のドローン撮影では、作品性の高い一枚を狙うほど、スポット選びより「運用できる条件をつくれるか」が大切です。
見える場所から探すのではなく、管理できる場所から逆算して見え方を設計する発想が成功につながります。
申請前に固めるべき撮影計画と安全体制

富士山周辺は、問い合わせ先が多いぶん、相談内容が曖昧だと返答が進みにくくなります。
許可の可否を早く知りたいなら、先に自分の計画を言語化し、相手が判断しやすい材料をそろえることが重要です。
ここでは、実務上そろえておきたい項目を整理します。
問い合わせ前に決めておきたい基本項目
管理者へ連絡する前に、最低限決めておきたいのは、日時、場所、機体、人数、用途、飛行範囲の六点です。
これらが曖昧なままだと、窓口側は安全面も権利面も判断できず、「まず詳細をください」という往復が増えてしまいます。
- 撮影希望日と予備日
- 離着陸地点の候補
- 機体名と重量
- 操縦者と補助者の人数
- 私的利用か商用利用か
- 想定高度と飛行ルート
特に富士山周辺では、朝夕の時間帯を希望する人が多いですが、夜間扱いの境目や観光客の動線との兼ね合いもあるため、時間情報はできるだけ細かく出しておくべきです。
「富士山が見えたらその場で飛ばしたい」という発想では、許可も安全管理も組み立てられません。
提出書類は安全を説明する資料だと考える
申請や事前相談で求められる書類は、単なる形式ではなく、「その運用が現場で成立するか」を説明するための材料です。
山中湖フィルムコミッションの案内でも、飛行承認書の写し、飛行ルート資料、安全計画書などが求められており、管理者側が知りたいのは、法令理解と現場対応力の両方です。
したがって、地図、発着地点写真、第三者立入管理の方法、補助者配置、緊急時の中止基準、天候悪化時の対応を書ける状態にしておくと、相談が通りやすくなります。
| 資料 | 記載したい内容 |
|---|---|
| 地図 | 発着地点、飛行範囲、周辺施設 |
| 現地写真 | 安全導線、障害物、見通し |
| 機体情報 | 名称、重量、登録状況 |
| 運用体制 | 操縦者、補助者、役割分担 |
| 安全計画 | 中止基準、緊急着陸、連絡体制 |
| 利用目的 | 公開媒体、納品先、商用有無 |
書類を充実させるほど、撮影者自身も危険箇所を把握しやすくなり、結果的に無理な企画を早めに修正できます。
断られにくい相談は安全面の説明が具体的
管理者にとって重要なのは、美しい映像を撮れるかどうかではなく、事故や苦情を起こさないかどうかです。
そのため、問い合わせでは作品の魅力を語るより、現地利用者との距離、飛行時間の短さ、立入管理、補助者配置、混雑時中止、風速基準、代替日の用意といった安全面を先に示すほうが信頼されます。
富士山周辺は天候変化も利用者変動も大きいので、「許可が出たら必ず飛ばす」ではなく、「条件が満たされない場合は中止する」姿勢を明言することが大切です。
特に観光地では、許可取得そのものより、当日の現場判断のほうが重要になる場面があります。
安全に関する言語化ができていれば、仮に今回は不可でも、次回の候補や改善点を教えてもらいやすくなります。
富士山のドローン撮影を成功させる当日運用の考え方

申請や事前確認が済んでいても、当日の判断が甘ければ撮影は失敗します。
富士山周辺は風、雲、気温、観光客の流れが読みづらく、平地の常識をそのまま持ち込むと危険です。
最後に、現地で実践したい運用の基本を整理します。
風と気流を甘く見ないことが最優先
富士山周辺で最も軽視できないのは風です。
山体の影響で風向や風速が変わりやすく、地上では穏やかでも上空で急に流されることがあります。
とくに山に近い場所では、画角を優先して高度や位置を欲張るほど帰還余力が減り、想定外のロストにつながります。
当日は、飛行前の体感だけで判断せず、複数回のテストホバリング、風速確認、帰還ルートの余裕設定、バッテリー残量基準の引き上げを徹底したほうが安全です。
少しでも不安があるなら、その日は撮らないという判断が、富士山空撮では最もプロらしい選択になります。
観光客が入る前提で短時間運用にする
富士山の見える場所は、早朝でも誰もいないとは限りません。
観光客、散歩者、釣り人、ランナー、車両、宿泊客など、想定外の第三者が入ってくる前提で運用を組む必要があります。
そのため、現地では長時間飛ばし続けるより、構図を事前に決めて一便ごとの目的を明確にし、短時間で終える運用が向いています。
- 飛行前に導線確認を済ませる
- 一便ごとの撮影カットを絞る
- 補助者は第三者監視に専念する
- 人が増えたら即中止する
- 再離陸の可否を毎回見直す
富士山空撮は、飛行時間の長さより、現場の変化に対する切り替えの速さが成果を左右します。
作品づくりでは合法性より印象管理も大切になる
法律や許可の条件を満たしていても、周囲に不安を与える飛ばし方をすると、現場の空気は一気に悪くなります。
観光地では、機体が見えるだけで怖いと感じる人もいるため、操縦者や補助者の立ち位置、声かけ、導線確保、飛行時間の短さが印象を大きく左右します。
とくに富士山周辺は、写真を撮りに来ている一般来訪者も多く、自分の撮影が他人の景観体験を壊していないかを意識することが重要です。
結果として、配慮ある運用をしている撮影者ほど現地で信頼され、次回の相談もしやすくなります。
富士山のドローン撮影は、映像技術だけでなく、観光地でのふるまいまで含めて評価されると考えておくと失敗しにくいです。
富士山のドローン撮影で迷わないために押さえたいこと
富士山のドローン撮影は、山の近くに行けば自由に飛ばせる種類のテーマではありません。
富士山の八合五勺以上では使用禁止の案内があり、周辺でも航空法、機体登録、土地管理者確認、都市公園や湖畔の利用条件、国立公園内での配慮、観光地の混雑という複数の条件が重なります。
そのため、成功の近道は「富士山の上へ近づくこと」ではなく、「富士山を安全に背景化できる周辺地を探し、管理者と安全体制を先に固めること」です。
候補地を見つけたら、国土交通省の飛行許可・承認案内、DIPS2.0、富士登山オフィシャルサイト、環境省の国立公園内でのドローン使用案内、そして各自治体やフィルムコミッションのページを順番に確認し、離着陸場所まで含めて許可の要否を整理してください。
「絶景だから飛ばしたい」ではなく、「この場所なら安全と配慮を両立できるから撮る」という考え方に変えるだけで、富士山空撮の失敗はかなり減らせます。



